零の帝

5/5
前へ
/24ページ
次へ
彼がいたおかげか、周りにいた魔物は消え去り、 暗くて見えなかったため、もうこの世にはいないと思っていた 仲間も見つかった。 男は彼に一言お礼を言おうと思って、 彼の方を見た。 彼は魔物と戦う際にだした召喚魔(使い魔)である 大きな狼を撫でていた。 天からの光が木々の隙間をすり抜け 彼を照らしていた。 初めてみたその姿に見とれながらも お礼をいうことを思い出し、 一歩近づく。 「俺だけでなく、お前も共に闘い、仲間、家族を守った  お礼は不要だぞ」 心を読み取られたかのように、 彼は狼を撫でながら男を見ずに一言そういうと その場を狼と共に消えた。 「あれが零の帝…」 男は感謝と彼の言葉を胸に 仲間と共にその森を抜け、 自分が守った家族の元に帰った。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加