第一章

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飛鳥「昨日ぶりだ~」 千穂「僕は四年ぶりだよ てか昨日ぶりって」 飛鳥「最近、頻繁に呼び出しが かかってんの」 千穂「相変わらず人使いが 荒いな」 屋敷の門前に来ると暫し眺め ながらそんな会話をする。 門の所には大きめの表札が 掛かっており 『紅炎寺組』 と書かれていた。 そこに何の迷いもなく入って いく二人。 中には数人、庭にいたが別段 咎められる事もなかった。 飛鳥「此処まで何もないと 不気味だね♪」 千穂「普段どんな入り方してる 普段どんな扱い受けてる」 飛鳥「もちろん真っ正面から♪ なのに銃器でバカスカ撃たれる 酷い話だよ」 千穂「むしろよく生きてたな」 ケラケラと笑いながら話す飛鳥 慣れた物なのかまるで段差に 躓いたくらいの軽さで話す それを聞いてひきつった笑顔を 浮かべる千穂 聞かされる方は気が気じゃない だろう。 そうこうしているうちに玄関に 辿り着いた。 そこには一人の人影があった。 その人物は和服を着て胸の 辺りで腕組みをして立っていた 否、待っていた。 飛鳥「ボス自らお出迎えとは 珍しいね♪ てっきり先に始めてるのかと 思ったよ」 「言ってろ てめぇが居なきゃ始まらねぇ」 飛鳥「そりゃありがたいね♪ ご期待に添える様に誠心誠意 頑張りますよ♪」 「………嘘臭ぇ」 眉間にシワを寄せながら話す女 中性的な顔立ちをしている為か 声を聞かなければ判別に困る。 声を聞いても判別に困るが 本人にしてみれば対した問題 ではないらしく気にも止めて いない。
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