第1話 『 日常』

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YASUIとは、俺たちの街に15年前に設立し、わずか数年で世界トップの企業となった会社である。 その原動力となったのが若くして会社を立ち上げた天才『安井奏(やすいそう)』現在、世界でただ一人発明家と呼ばれる男だ。 彼は間違いなくこれからの歴史に大きく名を残す存在であろう。 なぜならば、25歳という若さで物質転送装置を開発、人体の転送は不可能なもののこれによりブラジルから日本まで荷物を輸送するのにかかる時間はわずか数分というものを作り上げる。 26歳の時に会社を設立、その後も彼の天才的な発明はとどまることを知らず、その技術の高さから世界中どの国でも彼の技術を盗むことはできずコピー製品も不可能。 近年では軍事開発をも行っているという噂まで広まり世界のどの国もが日本を恐れており、現在日本は彼の活躍により世界のトップに君臨している。 しかし彼は世に名をとどろかす25歳までの経歴は不明、たった一人の息子を除き親族も不明。突然彗星のごとく現れ、メディアに出ることも拒んでいるため数々の噂が出回る謎の多い男だ。 「俺たちがこうして不自由なく普通の生活が送れてるのもあの人のおかげなんだよな」 彼ら二人が過ごしている施設も安井奏が金銭的な面倒を見ており安井高等学校も彼の援助により少額の授業料で通える。 社会福祉の面でも貢献している人物である。
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