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ガラガラッ
担任が入ってきた。
「みんな夏休みは楽しめましたか?高校生活に悔いが残らないようにあと半年頑張りましょうね」
担任は教壇に立って教室を見渡す。
「おや、まだ安井くんと原くんの姿が見えませんね。誰か知りませんか?」
新学期早々学校に来ていないのが安井誠(やすいせい)と原正樹(はらまさき)だ。
安井誠は天才安井奏の息子で誰に対しても上からものを言う態度からか、周りからはあまり好かれてないない。
ただその態度に見合った頭脳をもっており、将来的には父親の会社を継ぐのではないだろうか。
そういえばロボットの大会みたいなので世界一になったとかテレビでやってたな。
えらそうじゃなかったら少しはちやほやされるだろうに。
正樹は…
「山本さん、一応聞きますけども原くんを知りませんか?」
「はい…気がついたらもう一人で飛び出して行ってたんで」
ガターン
「遅れましたーー!!!」
勢いよく教室のドアが開いた。
そこにはなぜか汗だくの正樹が立っている。
「原くん、今日はどうしたんですか?」
「はい先生!!今朝めっちゃでっかい犬がいたので逃げてたら迷いました!!」
正樹はバカだ(笑)
俺たちと同じ施設にいるのだが、びびり+方向音痴でさらにすぐ色んな物に興味をもちいつもすぐ一人でどこかに行ってしまう。
「原くん、今度からは赤城くんたちと一緒に来てくださいね」
「はい!!」
今年何回目の約束だよ。
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