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「それでは……」
なん組かも確認していないのに、私は彼の横を通りすぎようとした。
とにかく、直ぐにでもここから離れたい。
だけど、それさえも叶わなかった。
「……!?」
私が通りすぎようとした瞬間、腕を握られたのだ。
咄嗟に振り向くと、何故か向こうも驚いていて。
自分が何をやったのか気づくと、
「あ、悪い」
と言って、パッと手を離した。
「………」
余計、どうすればいいか分かんなくなった。
女の子達は、こそこそと誰?とかどういう関係?とか言っている。
相宵 夕夏梨、この人とはなんの関係でもありません。
えっと、どうしよう。
私が考えを巡らせていると、またしても男の人は口を開いた。
「あのさ!」
けど、その後の言葉は私の幼なじみである琴羽に遮られた。
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