鈍感彼女と幼なじみと人気者と入学式

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それから徒歩で5分程で、駅についた。 高校は電車通学をする。 確か、20分ぐらい乗るはずだ。 随分、遠い。 駅のホールで電車を待っていると、ちらほら同じ制服を着た人がいた。 先輩か、同級生か。 分からないけど、これから同じ学校の生徒になるのか。 そう思うと、余計に実感をして緊張した。 そして、視線を動かしていると一人の男の子が目に留まった。 綺麗な顔立ちで、耳にはイヤホンをしていて制服を少し着崩している。 先輩かな……。 何て、思いながら見ていると不意に目が合い、優しく微笑んだ。 「夕夏梨?」 「え?あ、あぁ」 そんな事をしているといつの間にか電車が来て私達はその電車に乗った。 先輩と思われる人とは別の車両だった。 暫くして、徐々にスピードを上げながら発車する。 電車から見える景色はいつもと少し違って見えた。
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