鈍感彼女と幼なじみと人気者と入学式

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「ついた」 電車で20分、徒歩5分。 立派な門の横には、東高校と書いてある。 この門を潜れば、晴れて高校生か。 「………」 楽しみ、でも友達出来るか不安。 期待や、落ち着かない気持ち、不安を胸に私は一歩踏み出した。 「!!」 すると、そこはまるで別の空間のよう。 桜の木が並んで、花びらがひらひら舞っている。 次々と校舎へ向かっていく新しい制服を着た生徒達は少し大人っぽく感じた。 「行こっか」 「……だね」 それから名簿を見に私達は向かった。 なん組かな、とかそう言えば同じ中学の子はほとんどいないんだよな、とか。 そんな事を無駄に考えていると、人だかりを見つけた。 あそこにあるんだと分かり、そこに向かって歩いていく。 その距離と比例するように、女の子の声も大きくなっていった。
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