オタクに人権は無いんですか!?

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「進化することによって知能ある生命は新しい物を生み出していく。時に、それは人知を……いや、神知をも越えた物まで生み出していく」 古代の遺産が良い例だな。あれは神をも越えた力を求めたが故の産物。結局最高神には及びはしなかったのだが、それでも上級神までを軽くのせる力はあるからな。 「お前らはその進化を止める世界を創ったんだ。なぁ? 想像を司る最高神さんよ?」 雑魚はもう驚いていなかった。心のなかは悔恨ばかりで埋め尽くされていた。 どうしてこんな事をしてしまったのか? どうして俺はドMなんだ? どうして世界神の言いなりになっていたんだ? どうして─── そんなことを頭の中で反復し続けている雑魚は見るに耐えないものだった。実際に首輪をつけている時点で見るに耐えないものだったが。 「お前には俺が罰を下す。世界神はもう浄化して輪廻転生してもらったが、お前の場合はそういう訳にはいかない。お前は…………地獄を永遠に彷徨ってもらうぞ」 そういった瞬間に俺は、雑魚の行動を許可して権能や身体能力を浄化した後に、空間の境を弄って地獄へと叩き落とした。 最後……何か雑魚が笑っていた気がした…………ま、実際に笑っていたけど。 決してドMだから笑っていた訳じゃない。自分に罰を課せてくれることに喜んで笑っていたのだ。 罪悪感に苛まれた者ほど、自分に贖罪を求める。自分が罪を犯したという意識があるのに、自分に何もしてくれない。それの方がその人にとったら辛いんだよな。 だからその人には重くても軽くてもいいから罰を与えるのが大事だ。今回の罰はかなりキツいけど。 「さぁて……このことをクソ爺に報告した後は…………」 …………キルティアに帰ろうか。
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