一日限定! セイムがまたもや教鞭を握ります!

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そしてそのまま二時間目へと突入したところで強制的にヒリエ以外の皆の意識を覚醒させる。 目が覚めるという事象を確定して絶対的にしただけだ。何の問題もありはしない。 起きた奴らはキョロキョロと周りを見渡し、ヒリエを撫でている俺を見て皆は固まる。ここに知らない猫耳美少女がいる驚きと俺がその猫耳美少女を撫でている光景に頭が追いつかないのだ。 羨ましそうな視線をいただいてるが……ヒリエが望むやら喜んで引き渡すぜ? 今は無断で撫でてるけども。 「……今現在、お前たちの実技の点数は最低だ。上げたければ自分なりの方法で魔力コントロールを上達させるための訓練を各自行え。その訓練方法により成績の優劣をつけさせてもら───」 「見つけたわよぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!!」 ドガンッ!! ドガァァァンッ!!! あれだな、声を発する隕石が降ってきたな。うん、そうと断定させてもらう。 俺は軽く現実逃避をしながらも、降ってきたソイツとSクラスの生徒の周りに空間の境を生成する。空間を遮断するだけで音などは普通に通す設定になっている。 「何か私が呼ばれたような気がしたから登場してやったわよ! べ、別にやっと登場出来たからって嬉しくないんだからね!」 「あのー、マジでうるさいんで用件だけ済ませて帰ってくれないか? かなり本気で」 「えぇ!? かなり久しぶりに会ったのにその罵詈雑言は何なの!? もっと喜びなさいよ! ま、まぁ、アンタが喜んでも嬉しくないけどぉ!」 ……現実のツンデレはうざいだけ。ただ空気を読まずに周りをうるさくする悪い意味でのムードメーカー。そんな存在が目の前に存在している。 「…………はぁ、ユウ。勝手に契約を切ったのは悪いと思ってる。でも、今は少し黙って放課後まで待ってくれ。じゃないと殴る」 「……わ、分かったわよ。べ、別にアンタが怖いとかそんなんじゃないんだからね……」 俺は時間の境を弄って、ユウが空から来たことにより壊れた闘技場の天井と床を、ユウが来る前まで戻してやる。これで壊れた闘技場の天井と床が元通りになった。 別に事象の境を弄って、有ったこと(闘技場の天井と床が壊れたこと)を無かったことにしたりできたのだが……今はこっちで直したい気分だった。 てか、優劣って言葉を少し発しただけで来るのかよ…………この優劣神ことユウは。
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