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中に足を踏み入れると、バチッと絡んだ視線。
その瞬間、胸がどきんっと高鳴って……それと同時に頬がみるみる熱くなっていく。
さらに先生は、やさしく微笑みながら
「あゆはし、まだ残っていたのか?」
わたしの大好きな胸に響くような低い声でそう言うから、さらに胸の高鳴りが大きくなる。
そんなわたしをじっと見ている先生になにか言わなきゃと思うけれど、あまりにどきどきが大きくなりすぎて言葉が出てこない。
そんなわたしに
「どうした? ……何かあったのか?」
先生は心配そうに眉を下げながらそう口にした。
今は夏真っ盛りだし日は長いからまだまだ外は明るいけれど、時計の針は部活動をやっている人すらもう帰っている頃なんじゃないの? ってくらいの数字を指していて。
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