My treasure

2/11
前へ
/23ページ
次へ
コンコンッ…… 「はい」 どきどきしながらドアを叩くと、中から低いけれどよく通る声が響いてきた。 わたしはこの声が凄く好き。 先生は普通に出しているだけなんだろうけれど、わたしには囁かれているような甘い声に聞こえてしまう。 水島先生に彼女がいることは知っているし、その仲を邪魔しようとも思わない。 だけど、今日くらいは……。 大きく息を吸って、それをゆっくりと吐き出してから、ドアに手をかけて 「失礼します」 そう言いながら、その手をゆっくりとスライドさせた。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

256人が本棚に入れています
本棚に追加