私、帝になったわ

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私はそんな事、微塵も興味無いので、寝ているフライを枕に顔を伏せた。 少しヌルヌルするけど……良く眠れそうだわ…。 だんだんと薄れ行く意識の中、名前を呼ばれた様な気がしたが反応するまでもないだろう。そう思い、私は眠りに付いた。 全帝「…また寝てるのか。おい、水帝。起こしてやれ」 水帝「はい。…極帝、極帝。起きて下さい」 スズネ「ん…うにゃ……水帝ちゃん………」 寝惚けたスズネが水帝に抱き付き、胸に顔を当て、頬擦りを始めた。 水帝「きゃっ!?ご、極帝!?あ、待って…下さい…!!そこ、は………こしょばいですっ…!!」 スズネ「柔らかい体しとるのぉ……ほれ、ここがええんか、ほれっ…」 全帝「……《ミステリアボール》」 基本属性が混ざり合った球体がスズネへと飛び交う。危険を察知したスズネはハッと目を覚まし、絶属性を纏った腕で球体を絶った。 スズネ「突然攻撃なんて、全帝がする事じゃないわよ?」 目が覚めた私は絶属性を纏わせた腕で球体を絶ち、全帝を睨み付ける。 全帝「いやお前が寝てたから…」 スズネ「そんな理由で自分より上に立つ者を殺ろうとするなんて…最低ね」 全帝「いやでも…」 スズネ「いやでもじゃないわよ。立場を考えなさい。アンタは私より下よ?…関係無いけど初めて戦った時のアンタの台詞、言ってあげても良いのよ?」 全帝「や、やめてくれ!言うなっ!!」 スズネ「確か…「その力…いつか自分の身を滅ぼす事になるぞ…!!」なーんてくっさい言葉吐き捨てて泡噴いて気絶したっけ?」 そこでフライが何時の間に起きていたのか、ゲラゲラと笑い始めた。 フライ「あれマジ吹いたwwwwwもう笑い過ぎて腹筋崩壊するかと思ったぜwww」 スズネ「あ、アンタ腹筋なんてあったんだ」 フライ「どうせ俺はスライムですよ……」 全帝「…何で皆、俺を白い目で見るんだ!?そして、どうしてこの流れになった!?」 全帝を弄るのはやっぱり楽しいわね。
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