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あれから2年が経つ。私はギルドに所属する事が可能となり、高等部への進学もいよいよ明日からとなった。
スズネ「ふぇぇ……。朝か…」
カーテンの隙間から差し込む眩しい光。私は手で目を隠し、光を防いだ。
フライ「……zzz」
スズネ「普段五月蝿い奴でも寝ると静かなのね…」
フライを起こさない様にベッドから降り、洗面所に移動して身支度を済ませる。この間、およそ10分。
スズネ「明日から高等部1年か。早いものね。荷物は…昨日纏めたし良いか。じゃ、今日はギルドに登録しに行こうかしら」
台所に移動し、朝食を作る。ハムエッグトーストとモーニングコーヒーだ。
スズネ「まだ寝てるのね、アイツ」
創造属性の魔法でフォールディングナイフを創り、寝室に移動する。
フライ「……zzz」
スズネ「早く起きなさい!」
フォールディングナイフを振り上げ、フライに突き刺す。朝の配慮は何処へ行ったのやら。悲鳴を上げるフライに向けて「先に食べてるから」と告げ、私は寝室を出た。
フライ「いててて……寝てる人をナイフで刺して起こす奴が居るかよwwwwww」
スズネ「アンタはスライムでしょ」
フライ「そうだったwwww」
そんなしょうもない会話を行いながら、朝食を食べる。
スズネ「あ、そうだ。今日ギルドに登録しに行くから」
フライ「マジですかwwwww準備しとこwww」
ハムエッグトースト(山葵大量入り)を丸呑みしたフライは、本日2度目の悲鳴を上げ、椅子から転げ落ち地面でのた打ち回る。
スズネ「スライムに準備も糞も無いって言ってんでしょうが」
痙攣して動けないでいるフライの近くに悪戯な笑みを浮かべた私は空になった山葵のチューブを投げる。
フライ「おwwwふwwwww全部使いやがったwwwwwww碌な飯ねぇなおいwwwww」
それを見て即座に復活したフライがどうやっているのか、四つん這いになり涙を流した。
スズネ「いつもの事なのに確認もせず食べるからよ」
ハムエッグトーストを食べ終え、食器を簡単に洗う。風属性の魔法で食器を乾燥させ、創った新聞紙で包んでから荷物の中に入れる。
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