私、ギルドに入るわ

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スズネ「狭いわね…」 元小人の村へと辿り着いた私は、小さな家に上半身を突っ込んで遺物を探していた。 スズネ「あ、これかしら」 手に取った物は埃が被ったマウスパッド程度の大きさの本。見た事の無い文字が書かれているのだからそうだろう。 スズネ「目的の物も手に入れたし、フライを回収したらさっさとこんな窮屈な村から出るとしましょうか」 そう言って小人の家から出ようとした時、急にお尻を何か尖がった物で突かれた様な痛みがした。 入り口の僅かな隙間から覗いて見ると、そこには厭らしい顔をした小太りした小人が槍を持って私のお尻を突いていた。 スズネ「………死ね」 もうこれが口癖になってきているが、そんな事は気にせず。殺意が沸いた私は、壊さずにしておこうと配慮していたのを止め、家を破壊して起き上がった。 スズネ「この私のお尻にそんな凶器で突くなんて良い趣味してるじゃない…。ご褒美に地獄逝きの殲滅刑をプレゼントするわ…!!」 提げ鞘から2振りの刀を抜き取り、目の前の震え上がる小人と、その背後の影に隠れていた大勢の小人を睨み付ける。その中にフライが交ざっていたが気のせいだろう。 スズネ「覚悟しなさいっ!!」 刀に極限属性と絶属性を混ぜ合わせ完成させた極絶属性を纏わせ、殺気を撒き散らす。 今まで何処に居たのかは気になるけど、この際もうどうでもいいわ。全員ぶち殺してアゲル。 数分後、そこに居たのはバラバラになり原形を留めていない小人達と、散らかったプルプルしたゼリーが集まり再生していくフライと、血塗れたローブを靡かせ刀を仕舞うスズネの姿だった。 フライ「俺の扱い酷くね?何もしてないのに纏めて殺されかけたよ?俺はただ家の入り口から突き出た形の良いお尻を見て楽しんでただけなのぶぇっ!?」 スズネ「五月蝿いっ!!あれは…忘れなさい。良いわね?」 踏み潰されたフライは潰されながらも器用にコクコクと首?を動かした。それを確認した私は満面の笑み(偽)を浮かべ、フライを掴みあげて《転移》を発動した。
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