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そして年月は飛び、私は14歳になった。
自作爆弾の実験を終え、今は家へと帰る途中だ。
スズネ「やっと14か…萎えるわ…」
お父様が帝を辞退し、絶家を私に継がせてから8年の年月が経っている。
しかし未だに私は帝では無い。
14歳にならないと帝にはなれないと言うのだ。
スズネ「そもそも何で私がそんな面倒な事をっ!」
思わず自作爆弾が入った袋を地面に向け叩き付ける。
ホント、萎えるわ…。
スズネ「……帰ろ」
飛び出た自作爆弾を袋の中に戻し、我が家へと足を進める。
が、途中で何か柔らかいものを踏んでしまった。視線だけを足下に向けると、私に踏まれた状態でスカートの中を覗いている変なスライムが居た。
スズネ「……えっ」
スライム「……あっ」
暫く見つめ合った沈黙の後、私は袋から静かに自作爆弾を取り出し、しゃがみ込んだ。
スズネ「……」
スライム「……」
ゆっくりと爆弾をスライムへと近付け、口を抉じ開ける。
スズネ「………死ね」
スライム「………えっwwwww」
スライムの声を聞いた瞬間、何故かあの変態の顔が思い浮かんだ。
このヘラヘラとした感じが、ムカつく。
自作爆弾を火属性の魔法で点火し、スライムの口に捻じ込む。そして1歩下がり絶属性の結界を張る。
スズネ「何色だった…?」
スライム「ふぃむぉいりょぶぇじるぁwwwwふぉでぃよみょすぇつどぇww」
訳…白色でしたwwww子供ですねww
スズネ「そう…見たのね。死ね」
スライム「ひょwwwwwwむぉひぇりゅにすぇwwww」
訳…ちょwwwwwwこれ抜いてwwww
ムカつくので蹴り飛ばした。
あら、どんどん遠くに飛んで行くわね。
スライム「プヴァァァァァァァァァァァァァ!?」
遥か上空まで飛んで行ったスライムは、断末魔と共に爆発した。
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