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何も力が入らなかった。仕事にも、生活にも。
元々俺の事が好きじゃなかったんじゃないか。そう、考えることもあった。でもどうしても、あのゆうりの笑顔に嘘があるとも思えなかった。
ある日、俺の携帯が鳴った。未登録番号だった。
「…もしもし」
「ひかさん、でございますか?こちら◯◯病院の竹内と申します。」
病院?
「昨晩病院に連絡があり、ゆうりくんが此方に搬送されて来ました。ご家族に電話をしたのですが通じなく、あなた様にご連絡させていただいたのですが…」
ゆうりが搬送…?
「すぐ、すぐ行きますっ!」
どうして搬送なんか…大丈夫何だろうか。怪我は酷いのだろうか。疲れきった身体に鞭打って俺は病院に車を走らせた。
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