幻想使いの呟き

　　　<ﾋﾄﾐﾉﾕﾗﾒｷ> 手を触れるとポロポロと崩れ落ちる雫それは両手で掬い上げると思いの外温かく掌に熱を伝えてきた懐かしいような物悲しいような不思議な面持ちで私は掌の中のそれを見つめる水面に映るのは雫を零した瞳の揺らめきずっと昔に何処かに置き去りにしてきた幼い眼差し水面にまた一つ波紋が広がるそれは過去に対する悔恨の一滴

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