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ここはフェンデム王国の首都メルポリス郊外の広大な平地。名前はまだない。
現在の時刻は午後4時56分。
太陽が地平線の彼方へ沈みゆく夕暮れ時だ。
しかし……一体どういう訳か、辺りに光は無く、薄暗い闇に包まれていた。
「ジャック先輩……僕ら頑張ったっすよねぇ…」
ジャックと呼ばれたその男。本名はラバージャック・スコルニアという。
オシャレを勘違いした様なボンバーヘッドにサングラスという、見ていて痛々しいナリをした男だった。
因みにストーリー上、覚えなくても特に支障はない。
「おぉう、そうとも。俺様たちはよ~ぅく頑張ったとも。だがなぁB.J.今回ばかりは相手が悪かったのさ。ヤツは人間如きの手に余らぁ」
B.J.と呼ばれたその男。本名はビリー・ジョーという。
ジャックとは違う天然物のパーマ。人懐っこそうな糸目の目元はうっすらと涙に濡れていた。
因みにストーリー上、覚えなくても特に支障はない。
「うぅ…そうっすよ……。あんな怪物に人間が勝てるわけなかったんす。あんな……あんな……ッ!」
ビリーは西の空を睨みつける様に注視した。陽が沈みゆく方角だ。相変わらず光はこちらまで届かない。
遥か彼方で、あらゆるギルドの魔導士達が応戦しているのが伺える。
炎、雷、氷。多様な魔法が色鮮やかな線となり、巨大な山へと伸びていく。
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