white angelの続編

再会

「山野さん・・・ですよね。お世話になったようで。有難うございます。これ、良ければ読んでやって下さい。きっと、貴女には知って貰いたいかもしれないので」

とまどう私に、芯の強そうな岡本さんに似た瞳が、大丈夫だからと、その手紙を私の手に握らせた。

そこには、岡本さんの梨花さんへの謝罪と愛情がたくさん綴られていて、面と向かって話せない彼らしい言葉が溢れていた。

手紙の最後に、

－・－・－・－・
この手紙を書こうと決意したのも、梨花やお母さんに電話が出来たのも、山野さんという看護師さんのおかげなんだ。

梨花も、山野さんのように強くて優しい、誰からも愛される女性になって欲しい。
親として、何もしてやれなくてごめんな。でも、ずっと愛してるぞ。俺の天使。
－・－・－・－・

読み終えた私に、

「親不孝な娘ですよね。面会に来てくれって言われても、なかなか勇気がなくて。こんな状態になるまで会いに来れないなんて・・・」

悲しそうに岡本さんを見る梨花さんに

「いいえ、梨花さんは岡本さんの・・・お父さんの最後の願いを叶えたんですよ」と言った。

何の事だかさっぱり・・・？といった彼女に、岡本さんが私にした『最後のお願い』の話をした。