序章

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だが、今は地下で指をくわえているしか出来ない。 「………」 明らかに様子の変な空に、凜も更に不安になる。 「ごめん…、思い出したくない事もあるよね……」 凜は空によほどのトラウマがあるのだと解釈したらしく、そう言って慰めてきた。 実際、当たらずも遠からずといった所だったが、下手に嘘をつくよりはそう思ってくれた方が空も楽だった。 それからしばらくの時間が過ぎた。 実際にどれほどの時間が経ったのかは分からなかったが、空達にはとても長く感じられた。  外はどうなったんだろう…?清さんや縁さんが来てくれてるのかな……? 自分が動けない今、頼れるのはかつての戦友のみ。 もはや彼等を信じるしか無かった。
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