序章

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『良かった。無事だったのね』 「あ、うん。学校の地下のシェルターに避難してたから」 自分の身を心配してくれる清に、空は少し嬉しくなる。 しかし、清の次の言葉は予想外のものだった。 『えっ?戦ってたんじゃ無かったの?』 何故か清は空が戦っていたのだと思っていたようだ。 「えぇっ!?戦ってなんかないよ!私ずっとシェルターにいてたもん!」 『そんな…。さっき電話で私が戦うって……!』 どうも食い違う互いの意見。 清の主張では、空がこれよりも先に電話を掛けてきたというのだ。 「私、そんな電話してないよ!ずっと友達と地下シェルターにいてたんだもん!」 だが、空にそんな覚えは全く無い上に、それを証明してくれる友人もいる。
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