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「どうやら、また何か良からぬ事が起きようとしているようですね。我々国防軍も調査を進めておきます。空さんも何かあれば無茶をせずに、僕に連絡してください。出来る限りのバックアップはさせてもらいます」
端末をしまいながら、久保は空にそう言う。
「……はぁい」
空も今の自分の無力さを分かっていたので、久保の言う通りに無茶をしない方が得策だと悟っていた。
何より、今の空は自分のライズジャケットの保管場所すら分かっていない。
そんな状況で大それた事はとても出来ない上に、やりたくてもやれない状態だった。
「それでは、僕はもう時間なのでここで失礼させてもらいます。清さんや縁さんによろしくお伝えください」
と、そう言って久保は墓地を去っていった。
一人残された空。
夕方時の墓地は流石に家族の墓があるとは言え中々に怖いものがある。
空もそそくさとその場を後にした。
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