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「どないしたんやろな」
「さあね。しばらく様子見かな…」
琢磨と若宮は食休憩にと、しばらく駄弁っている。
二人とも、譲の様子が心配だ。
それに、ここ最近、来斗の付き合いも悪くなっていた。
来斗のほうも、何かあったのではないかと、心配していた。
「なんや…変態と毒舌がいないと落ち着かないなあ?」
「まあ…
忙しいんだよ。二人とも。」
「…心配やんか!
あないな…心ここにあらずみたいな顔しとったら…
なあ、なんかあったんとちゃうか?」
「わかんない。
でもさ、それってさ、俺たちが踏み込んでいいとこなのかね?」
「………」
「譲も来斗も、理由(ワケ)を言わないなら、そっとしとこう。そのうちあっちから来るさ」
冷静に話し、ゆったり構えている若宮。
琢磨は何も言わずに、涼しくなってきた空気を感じ、ブレザーの袖を伸ばした。
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