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エスカレートしたままの来斗との関係は、ずるずると続き……
〈12月〉
「ゆず、温泉に行こうか」
「…え?」
「さ、準備して!行くわよー!」
「ちょ、まっ…い、今から!?」
「そう。拒否権はないからな?」
父さんが柔らかいながらも、有無を言わさぬ口調で、俺の荷詰めを手伝う。
な、何これ?なんてどっきり??
ちゃっちゃと手際よく荷物がまとめられ、ものの十分で家を出た。
「と…父さん…?」
「うん?」
車中、恐る恐る訊ねてみた。
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