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夕食は、旅館のある地の名産をふんだんに使い、豪華な懐石。
美味しい!
けど、純粋に美味しく感じられない…
父さんと母さんは賑やかに会話を楽しみながら食べているけど、俺と兄ちゃんは、黙々と食べている。
「…なあ、瞬?
美味しいなぁ」
「うん。うまいよ」
「ゆずも。うまいか?」
「…うん。美味しいよ!」
父さんは、ご機嫌だ。
母さんも、久々の外食で、ご満悦だった。
父さん。
今ここにいる、お母さんは、俺の"お母さん"じゃないんだね…?
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