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俺は、カフェラテを。
兄ちゃんはブラックのコーヒーを飲んでいる。
…話すこと…探してる。
前だったら、考える間もなく言葉が出たのに。
…
………
………………
……あー、やめやめ!!
前だったら、とか、過去を悔やむのもうやめっ!!
あ。
そうだ。
「兄ちゃん」
兄ちゃんは返事をせず、視線だけよこした。
「昨日、父さんからね、聞いたんだ。
今の、芥田家の成り立ち」
兄ちゃんは少しまばたきをして、小さく息をついた。
「聞いて、どうだった?」
「少しショックだったけど…まあ、家族だもん!
血は繋がらなくても、正真正銘家族だ、って父さん言ってたもん」
「譲…」
「うん?」
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