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今度こそ、心から好きになれるかもしらん、と思ったけど…
違った。
途中で飽きてしまって、テキトーに引っかけた女と関係を持った。
次は、その女に殴られるな。
「…モテモテですねぇ。
一月で三人も引っかけて。」
「若…いつからおったん?」
柱の影から、飴を食いながらスマホをいじる若宮が、ぬっ、と出てきた。
全然気づかんかった…。
「最初っからずっとだよ。」
全部見られてたか……
まあ、後で愚痴るから、一緒か。
「どや、モテ男が平手食ろうたとこ。
清々したやろ?」
「まーね。」
「!?なんやて!?自分も性格悪いな!!」
「お互い様っしょ」
「……せやな」
「そんなに落ち込むなよ。
半分冗談だからさ」
「半分かいな」
いつものやり取りをして、教室に戻る。
…ここに、来斗と譲がいないのが、無性に寂しい。
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