兄ちゃん、尾行しよ!!

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「あれ、譲。 お兄さんに鬼電、鬼メールしないの?」 「んー」 屋上でお昼ご飯なう! 菓子パンをかじっていた若宮が、不思議そうに訊ねてきた。 「兄ちゃんの就活は邪魔できないっしょー。今は大人しくしとく!」 「ほー。譲、以外と常識あるね」 「だって、兄ちゃんの将来棒に振りかねないんだよ?! 将来結婚する身としては、そこんとこしっかりしてもらわないと困るもん!」 「前言撤回するわ… お前、やっぱ変」 失礼な! 気持ちをストレートに表現するのは、変じゃないよ! 「若、譲」 「琢磨。なんか用?」 気だるそうに屋上の扉によっかかって、片手をあげる琢磨。 だらしなくのろのろと、こちらに歩いてくる。 「遊びに来たでー。」 「なんだぁ。」 「用事なくちゃあかんのかいな!」 「あかんくないよ。珍しいからさ」 若宮がそう言うと、俺のとなりに琢磨がドカッと腰を下ろした。 確かに、琢磨がこっちに来ることは滅多にない。 いつもなら、彼女と昼飯を食べてるもん。 .
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