兄ちゃん、尾行しよ!!

8/28

289人が本棚に入れています
本棚に追加
/174ページ
俺は兄ちゃん一筋だから、琢磨の心情は理解できないけど。 琢磨は、女子から人気高くて、彼女を一週間と切らしたことはない。 女子からのアプローチで、付き合い始め。 飽きるか、トラブルがあると、ポイッ。 困った男だね。 それでも友情に厚い、イイ奴なんだよ。ほんと。 放課後。 「お。ぶたれて帰ってきた」 「はー…もー…」 頬は赤く腫れていて、ぐったりしていた。 別れ話を切り出したところ、彼女から罵詈雑言、殴られまくったらしい。 琢磨の肩を叩いた来斗が、慰めの言葉をかける。 「どんまい!どうせ次いるんだろ~」 「いや、もう女はえぇ…やっとられへん… 付き合え言うから付き合ってやったんに…」 「そんな感じで付き合ったら、そらぁ頬張られるだろうね」 琢磨以外の三人で、うんうん、と言うと、琢磨は不機嫌そうに鼻をならした。 「……帰るわ。」 「じゃあな。」 「また明日な」 「じゃあねー」 .
/174ページ

最初のコメントを投稿しよう!

289人が本棚に入れています
本棚に追加