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「瞬が席をはずす前に､バックのなかに､メモと一緒にキーホルダーを入れたんダ｡」
「あー､おとりってそうゆうこと」
メモの下書きらしいものには､
【いつも美味しいマドレーヌありがとう｡】
という､簡潔かつ､心が全くこもっていない文章があった｡
「GPSは自作ヨ｡」
「…ってこれ､李さんの作品のテストでもあるってこと?」
「三割はネ☆七割は友達助けるためヨ!
よし､細かく見ていくネー」
ちゃっかりしてるな!
地図が少しずつ拡大され､より詳細なものになっていく｡
GPSは､大学からほど近い場所を示している｡
「…ここ…」
「ああ｡安いアパートの集まる地区だな」
「絞り込むの難しいヨ?
…アパートまでは特定難しいネ…」
そこはアパートが密集しており､三つのアパートの上に重なるように､GPSは場所を示している｡
「この地図ソフトじゃこれが限界ネ｡」
「よし､兄ちゃん｡尾行しよう」
「は?」
「エ?」
「え?」
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