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悪役オーラを纏う兄ちゃんは、部屋に上がるなり、こう告げた。
「正座しろ。」
「………はい………」
おとなしく正座をした女性の目の前に、どかっ、とあぐらをかいて座る兄ちゃん…否、魔王。
ガクブルしている俺と章介さんは、シンクの前でただ見ているだけ。
「調べはついてる。洗いざらい吐け。」
兄ちゃんは簡潔にそう言って、机に肘をついた。
え、ここ、人ん家だよね。
そのとんでもない威圧感に耐えられないのか、可哀想に、泣いている上に手まで震えている。
俺ら何しに来たんだっけ…。
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