兄ちゃん、俺の●●が危ないよ!!

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「ではー、修学旅行の決め事をしようと思います」 ああ、来月は修学旅行かー…。 兄ちゃんに三日間強も会えないだなんて…。 ざわざわ、わくわく、ウキウキする教室内をよそに、憂鬱なため息を吐く俺。 「はあ…修学旅行なんてしんどいだけだ~…」 「芥田、心の声が駄々漏れてるぞー」 「いやん、先生、読心術を心得てらっしゃるの!?」 「違いまーす、駄々漏れでーす。」 教室のあちこちからクスクス笑い声が漏れる。 「せっかく京都に行けるんだ。楽しめー?」 「兄ちゃんと一緒じゃなきゃつまんない~!」 教室中がドッと笑いに包まれる。 じたばたワガママを言う俺に、琢磨がツッコミをいれる。 「おっえぇえ!めっちゃブラコンwww あ、先生!俺出身大阪なんで、途中大阪で降ります!」 「却下しまーす。単独行動は危ないから許しませーん。」 「そないなこと言っといて、ほんまは自分の首が危ないからやないか?」 「それもありまーす。 いやいや…間違えた… 団体行動は乱したらだめなんだよ」 「先生も本音が駄々漏れですよ!」 .
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