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「さて、と…どっか回りたい店とかある?」
若宮が、そう切り出す。
今、自由行動のルートを決めてるとこだよ!
「何でもいいよー…
清水の舞台とかぷらぷらしとけばー?」
「譲なあ…兄ちゃん絡んでないとホンマ無気力やなあ…」
「お兄さんへお土産買わないでいいの?」
若宮のその一言で、一気にやる気出た!
ああ、兄ちゃん兄ちゃん兄ちゃん…!!
愛しい兄ちゃんのためなら何でもできる!!
「よし、ここのお土産やさんと、このお寺は行こう!!」
「扱いやすいっ!単純なやつだな…」
さっきまでの無気力とはうってかわって、観光マップに食いつく俺に、来斗がため息を吐いた。
「こうでも言わないと、変態は動いてくれないからね。」
やれやれ、と両手を上げ、呆れた顔の若宮。
やめてよ、俺が変態みたいじゃない!
「まあ、何はともあれ、大まかなプランは立ったな。」
「そうやな」
来斗がより詳細な観光マップを広げて、俺が希望したお寺周辺を吟味している。
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