兄ちゃん、俺の●●が危ないよ!!

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グズグズする俺をなんとか立たせようと、母さんがグイグイ引っ張る。 「遅・刻・し・ちゃ・う・わ・よ~っ!」 「嫌だ~!行きたくない~!兄ちゃん~!」 「はあ、もう! 瞬、ちょっと頼むわ! この子の荷物まとめちゃう!」 「…はあ…。…うん…」 母さんがバタバタと慌ただしく部屋を出て、部屋は兄ちゃんと二人っきりに。 寂しくて寂しくて、ベッドにしがみついている俺。 「兄ちゃん~…」 「譲、行ってこい…」 「寂しいぃ!」 「…友達くらいいるだろ…」 「いるけど…… 兄ちゃんいないと寂しいよう~!(泣)」 グズグズ鼻水たらす俺。 もうやだ、行きたくない! すると、兄ちゃんが深いため息をついて、体を起こした。 .
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