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「…はい、トイレ休憩は終わりでーす。
周り確認しろー?いない人いませんかー?無くなったもの、ないかー?
1・2・3……よし、全員いるな。
出発進行~」
煙草臭い担任と一緒に、また長いバスの移動が始まったよ。
しばらくすると、やはりだめだったのか、若宮がフラフラし始めた。
「大丈夫?若宮」
「…ひ…ひざかして…」
おぉ、膝枕。
ああ、これが兄ちゃんならなあ…
…………………
地元帰ったらゼクシィ買わなくちゃ!
「あら、若宮つぶれた?」
通路をはさんだ隣の来斗が、心配そうに体を乗り出している。
ちなみに、その隣の琢磨は爆睡。
「だめだったみたい」
「そっか……
………いいな、膝枕………」
「え?何か言ったー?」
語尾が聞き取れなくて、聞き返すと、首を振られた。
「ううん!静かにしといてやれよ、変態」
「変態だって時と場合を選ぶよ(小声)」
「認めたな(小声)」
「変態という名の紳士さ(小声)」
そう返したところで、来斗が汚物を見る目で俺を見て、寝る体制に入ったよ!
俺も寝よ…
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