第1話

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震える手のひらにとどまることを知らない涙。 夜のファミレスだから良かったものの、たくさんの家族や恋人同士で賑わっている時間だったらと考えたら、ぞっとした。 「大丈夫?」 唇を噛み締めて、涙堪えようとする私に投げ出されるのは優しい言葉。 嬉しさの反面、小さいな強がりが生じてしまった。 「大丈夫だよ」 いつだってこの言葉を言って後悔する。 こぼれる涙を拭い、もう一度笑顔を作るとふと、大好きな彼のことを思い出してしまった。
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