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「なに、しょげてんだー」
でも、そんな私の言動もすぐに見透かされて。不意に、頭をぽんぽんとされる。
「うっ、別に、何でも」
ダメだ、頭ぽんぽんされると弱くって、気が動転しちゃう。
「何でもなくねーだろ。どうした、仕事でなにかあったか」
「ん、そんなとこかな」
そういうことにしておこう。
「俺でよけりゃ吐きな」
「……、仕事中。同時に違うことを頼まれると、イライラしちゃうの」
咄嗟に、最近の仕事の悩みを話してしまった。
「ほら、やっぱり悩んでた。でもな、そんなん仕事してたら当たり前のことだと思う」
「うん」
「周り見てるやつは言われなくても気が回ったりする。同時進行が無理ならば優先順位をつけるとか。どうしても無理なら無理と断る。そういうのを上手くこなしていくうちに、応えていくうちに成長し周りが見えてくるのだと俺は思うぜー」
「そっ、かぁ」
「俺ァそんな時はクッソーやってやらァ、と燃えるタイプ。2つ3ついっぺんにするって事は時間逆算してやんねーといけねーだろ?それを何としても達成してやるって方に脳みそが動く。それを続けて行きゃそんな上司いつの間にか追い越してんだろ。人間、そうやってしてかねーと成長なんざいつまでもできねーんじゃねーかって思うな」
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