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「別にその仕事自体を否定するわけじゃねェ。止むを得なくする人や事情があってする人もいるだろうからな。だが、興味本位なら、人に言えねェ仕事に手を染めるってのは得策じゃねぇって話しだ。どんだけ世間知らずなんだオメェは」 事情があってする人、かぁ。そういうことは思い浮かばなかったな。どうしてこうも、私は頭が足りないのだろうか。おまけに、世間知らずだなんて言われちゃった。でも―― 「……蒼君に話さないと、見学行くとこだった。聞いてくれてありがとう」 私、行かないよ見学。 心の中で、蒼君にこう言った。
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