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体育館に入ると、また別世界だった。
縦も横も長く、ましてや高さも高い。
どこかのパーティ会場のような間取りである。
「うっわ…、すごいな~」
目をキラキラさせて体育館を見ている優美亜を見ていると、なんだか面白く感じ、微笑んでしまう。
すると、隣にいる女の子がキョロキョロし始めたので、どうしたのかと聞くと、
「あ、いえ。私多分あっちなのでここらへんで。さっきは本当にありがとうございました」
と言い、俺たちから離れていった。
「さて、なら俺らも並ぶか」
そう言って、クラス順に並んでいるのでクラス探しを始めた。
人が多い分探しにくいが、周りの教師に聞くことにしてやっとの思いで自分のクラスを見つけた。
あとは、番号順に並ぶだけで 名前を聞いたりして並んだ。
俺は小鳥遊で[た]、優美亜も高瀬で[た]。
必然的に前後に座るわけでして…。
「おい、離れろ」
前に座っている優美亜が、背もたれに体重を預けるかのように、後ろに座っている俺に体を倒して来た。
はたから見ればこれは、恋人同士。
そして、優美亜はかなり可愛いからさっきから、男子の視線…死線がかなり痛い。
学校が始まれば、さらに酷くなるはず。
これだけは回避せねば。
「おい、聞いてんのか?」
「えへへ、隼人あったかい//」
ぐはっ!!
ちょ、そんなこと上目遣いで言っちゃらめぇぇぇぇ!!
と、言いたかったがそれを我慢し萌えの衝動を受け止めた。
「あ、あの~、優美亜?」
少し離れて欲しい顔をすると、
「……だめ?」
ごふっ!!
上目遣い+涙目…だとっ!?
この、萌えの衝動…もとい萌えインパクトは危険すぎる。
俺今理性崩壊しようとしてたもん。
この、俺のダイアモンド以上豆腐以下の理性を崩壊させようとするなんて……やるじゃないか。
そろそろ虚しくなってきたところで、本当に優美亜に退いて欲しいと言うと、
「う~…わかった。その代わり家でしてよ」
と言われて、とりあえずOKを出した。
まぁ、家は人が居ないから誰にも見られないからいいんだけどね。
親はどうしたのかって?
高校決まってから、別に住んでる。
優美亜はお嬢様だから、俺の家の隣に別荘を建てやがった。
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