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そんなことがありながらも、式が始まる時間な短くなっていく。
それにならんで、俺もだんだん緊張し始めた。
まぁ、俺の目の前のやつは鼻歌歌っているから緊張してないんだろう。
あ、それ俺の好きな歌だ。
「えー、では新入生も揃ったと思いますので、これから入学式を始めます」
教壇の上に先生がマイクを持って立っていた。
「おい、もうそろそろ始まるぞ」
まだ鼻歌を歌っていたから、注意した。
「~♪ん?あ、わかった」
こいつって無意識なのかな?
返答するたびにとびっきりの笑顔を見せる。
それは昔からのことだが、どうも最近気になりだした。
まぁ、こいつのことだから無意識なんだろうな。
とか思っていると、既に入学式は始まっていた。
「桜の蕾も開き、暖かい春風もこの日を祝福しているようです。ーーー」
生徒会長と思われる人が教壇の上で歓迎の言葉を言い始めた。
どうやら、朝の俺に注意してきた女の人が生徒会長だったらしい。
正直、式自体に興味ない俺にとって、ただの時間潰しのようなものだ。
なにか面白いものはないかと、周りを見渡した。
みんな、とても真面目そうな雰囲気を出していて、生徒会長の言葉に相槌を打っていた。
目の前を見ると、優美亜が眠たそうに頭が垂れ下がっている。
……ふっ、少しいたずらしよう。
チョン
「……あっ」
無防備な背中に人差し指でつついてみると、こそばゆいのか体がビクッと反応した。
チョンチョン
「……っ!!」
A☆HA☆HA☆HA☆HA!!
なんか、これかなり面白いんですけど…。
つつくたびに体がビクッと反応するのが楽しい。
ん、ちょっと待てよ。
これってある意味変態じゃないか。
触ってビクッと反応してそれを楽しむ。
よし、自重しよう。
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