27人が本棚に入れています
本棚に追加
瀬川さんの後ろをついていく俺と優美亜。
瀬川さんは俺を見ては前を向き、また俺を見ては前を向くという訳の分からない行動を繰り返している。
俺の前では優美亜が頬を膨らまし、ご機嫌斜めだ。
俺には何がなんだか分からない状況。
周りを見ても、校庭などが見えるだけ。
どうすることも出来ない。
というか体育館を出て、結構歩いたがまだ校舎に入っていない。
前と後ろを見たら、ものすごい長者の列が出来ていた。
「なぁ優美亜」
「………」
「まだ着かないのか?」
「………」
俺の方を見向きもしねぇ…。
俺何かやったっけ?
あの変態と戯れたことを怒ってんのか!?
いや、それは違うか。
ん~、困った。
「なぁ、なんでキレてんだよ」
「……別に怒ってない」
優美亜はそっぽを向いて、少しおどおどしている。
「なぁ」
「…知らない…」
力無く答えた後、少し震え出した。
あ、ヤバイな。
こいつ多分今、目に涙溜まってる…、ったく。
「……なんで怒ってんのかわかんねぇけど、ごめんな」
そう優美亜の耳元で囁いて、後ろから軽く抱き付いた。
「ッ!!…隼人~恥ずかしいよ~///」
顔を真っ赤にして、可愛い抵抗を見せる。
ふっ……。
不覚にも萌えちまったぜ…。
真っ白にな…。
最初のコメントを投稿しよう!