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桜が満開に咲き、花びらが舞い落ちる綺麗な一本道。
俺の家から学校まで5分と近いので、ゆっくりとその道を通る。
「綺麗だな…」
「へぇ、隼人もそう思えるんだ~」
こいつは俺を何だと思ってるんだ?
「そりゃ俺にも喜怒哀楽という感情があるさ」
「……ふ~ん」
すると優美亜は少し暗い表情を見せ、軽く俯いた。
「……ったく」
俺は優美亜の頭を撫でた。
「…大丈夫だ」
「うん」
優美亜は顔を赤くし、笑顔で返事をした。
そんなやり取りや続けていると、既に校門前に着いていた。
それがとてつもなくデカイ。
「……異界の門かよ」
俺はボソッと呟いた。
「その例えはどうかと思うけど、何故か納得」
優美亜も口をポカンと開けて見上げていた。
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