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校門をくぐって、歩いて行くと生徒会と思われる人たちが挨拶をしていた。
「おはようございます!!」
さすが生徒会だな、と感心していたその時、
「そこの君」
最前列にいる生徒会の女の人に声をかけられた。
止まってその人を待っていると、優美亜に袖を引っ張られた。
「なんか怒られるようなことしたっけ?」
「いや、そんなはずはないけど…」
周りからの目線も痛い。
しかも俺だけに当てられている。
……はぁ、鬱だ。
俺のそんな感情を察したのか、優美亜が袖を握ってきた。
「やっぱり見られているね。気にしちゃだめ」
そんなことを言われた。
と、なるとやっぱりこの人も同じか?
女の人が俺の目の前まで来た。
「君、その髪は染めているのか?」
「……」
グイグイ
「わかってる。いや、地毛だ」
俺は少しキツイ言い方をした。
「そうか、それはすまない」
その女の人は元の列まで戻るとまた挨拶をし始めた。
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