8月4日

6/17
前へ
/30ページ
次へ
俺は考えている事を小声で話した。 そしてそれは姉貴も気になっていた事だったらしい。俺の考えに納得してくれた。 「でも、なんで1人よ?」 「誰かと行くとわからない事があるかもしれないだろ?」 電子機器は特にそうなんじゃないかと俺は思う。 「そうね、そしたら……お願い出来るかしら?」 白鳥さんに聞こえるように、姉貴は頼んだ。 「お、おつかい……ってどこまでですか?」 「すぐ近くよ。地図は私が描くわ。」 ペンを取り、チラシの裏に地図を描き始める。 その間、白鳥さんは幾つか俺に聞いた。 「だ、大丈夫なんでしょうか……?」 「……他人事みたいな聞き方だな。姉貴が言った通り、そこまで遠い場所じゃないからさ。」 「が、頑張ります……!」 白鳥さんはそう答えて、右手で拳を作る。 気合いを入れているようだ。 「それで、買ってくる物は?」 「調味料と夕飯の食材……とか言っていたな。」 「成る程。」 「出来たよー。」 そう言って、姉貴は白鳥さんに地図が描かれたチラシと買う物リストを渡した。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加