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俺は考えている事を小声で話した。
そしてそれは姉貴も気になっていた事だったらしい。俺の考えに納得してくれた。
「でも、なんで1人よ?」
「誰かと行くとわからない事があるかもしれないだろ?」
電子機器は特にそうなんじゃないかと俺は思う。
「そうね、そしたら……お願い出来るかしら?」
白鳥さんに聞こえるように、姉貴は頼んだ。
「お、おつかい……ってどこまでですか?」
「すぐ近くよ。地図は私が描くわ。」
ペンを取り、チラシの裏に地図を描き始める。
その間、白鳥さんは幾つか俺に聞いた。
「だ、大丈夫なんでしょうか……?」
「……他人事みたいな聞き方だな。姉貴が言った通り、そこまで遠い場所じゃないからさ。」
「が、頑張ります……!」
白鳥さんはそう答えて、右手で拳を作る。
気合いを入れているようだ。
「それで、買ってくる物は?」
「調味料と夕飯の食材……とか言っていたな。」
「成る程。」
「出来たよー。」
そう言って、姉貴は白鳥さんに地図が描かれたチラシと買う物リストを渡した。
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