第1話

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……え? 解呪の方法はあるハズだって? まあな。おれだってこんな商売やってるからにゃ色々情報は入ってくる。 その中からいけそうなのを試しちゃみたが、さっぱりさ。お手上げだよ。 ……血か。そうだな、術者の血で呪いを解くってのは良く聞く話さ。 けどな、そいつが一番ありえねぇ。 相手はあのダルマスだぞ? 血だって一滴二滴でいいわけじゃねえ、どうやって手に入れるってんだ!? ……おい、何だそりゃ。汚れた布切れなんぞカウンターに置かれちゃ…… 待てよ、これ血か? ダルマスのものだって!? まさか…… いや、そりゃ試してみたって損はねぇが。しかし、これがダルマスの血だとして、どうやって―― ――“ピアッサー”・レイフォルス。 まさか、本物…… ちょ、ちょっと待っててくれ、すぐにこいつを試してくるからよ。 おい!しばらく店空けるからな! あんた――レイフォルスさん、レイフォルスさま。 待っててくれよ。上手くいったらこの店で一番上等なワインおごるからよ! おーい、司祭さま!ミシェルさま!みんな聞いてくれ…………
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