ミサキ・アズサ

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1度は嫌悪した。 そんな力丸君とこんな関係になるなんて、 あのカフェテリアでも、 あの霊安室でも、 まるで思っていなかった。 でもハルトの死と年月が、 いつしかその関係性を変えた。 それで分かったのは、 力丸君がハルトを慕う気持ちと、 ハルトの才能を吸収し、 いつかハルトを捨て、 そこから上に行こうとした気持ちは、 いつでも表裏一体だったこと。 ハルトだけじゃない、 いつしか力丸君も、 音楽の悪魔に魂を売っていたのだ。 その売り方は別として、 とにかく、力丸君はずっと、 そして今も、 私と、 1人息子である三崎 隼人(ミサキ ハヤト)、の 一番近くにいた。
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