第4話 パンドラの箱

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*** もうちょっとで開きそうなんだけどなぁ…。 手が震えて、なかなか上手くいかない。こんな箱、早く手放したいよ! あとはカギを捻ってお終いなのに。 なんて嫌な夢なんだろう。ヒロキの家で観たジャパニーズ・ホラーみたいなしつこさだよ。 ん? どどどどどー…って、何かすごい音が聞こえるぞ。 それに、救急車のサイレンみたいな音も。 急に眩しくなって…ぼくの上を、ヘッドライトを光らせた――救急車が飛んでたんだ。 あ、そっか。夢だもんね。現実で、こんなメチャメチャなことが起きるわけないもんね…。 《チェーンジ!》空から男の人の声が聞こえて、救急車が…分解した? と、思ったら今度は捻じれたり組み合わさったり…。 見ていて目が追いつかないくらいのスピードで、あっという間に人の形をしたロボットになっちゃった! 地響きをさせて、ロボットは遺跡の上に着地を決めた。わーお。お山で一番高い松の木が、なんだか小さく見えちゃうよ。 《君!大丈夫か!?》 絶対、大丈夫じゃないよー…。 ロボットがすっごいリューチョーに英語をしゃべるような、こんな変な夢見ちゃうんだもん。 って、あれ? ずっとロボットに気を取られっぱなしだったけど、宝石箱もなんだか大変なことになってた。 箱の蓋が開いてる!
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