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《しまった…遅かったか!?》
ロボットが焦って、拳銃みたいなものを取り出して叫んだ。
《君!今すぐその箱から手を――》
ロボットのセリフは続けられなかった。
宝石箱から、なんだかよく分からないビームみたいなものが発射されて、ロボットのことをぶっ飛ばしたんだ。
随分遠くまで飛んで行っちゃったけど。だ、大丈夫かなぁ…。
「ぼうや…ありがとお…」
今度は宝石箱から女の人の声が聞こえた。
「えっ?」ロボットの次は宝石箱がしゃべるの?
煙を撒き散らしながら、宝石箱は暴れ始めた。比喩でもなんでもなく、そのまんまの意味で!
何が起こってるかは見えなかったけど、でも手の感触で宝石箱が捻じれたり分解してるのは分かった。
煙が晴れて出てきたのは…金属で出来た…ひょろ長いヘ――ヘビ…!?
「う、うわぁ!」
へ、ヘビ怖い!
ぶんぶん手を振って振り払おうとしてもダメだった。
ブレスレットみたいにしっかり巻きついて、ぼくの手首を捕まえてるんだもん。
メカヘビは、頭を持ち上げてぼくのことをじっと見つめてる。
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