~5月15(水)~

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その日授業は何事もなく終わり、天樹優軌は机の横に置いていたカバンを手に椅子から腰をあげた。 「今日も生徒会室か?優軌」 教卓の近くでクラスメイトと話していた星名透が優軌に声をかけてくる。 「あぁ、今日は会議なんだよ……」 面倒くさそうに優軌は言い、クラスメイト達に手を振り教室をあとにする。 この学園の生徒会役員は前期の生徒会長の指名制だ。 そして、去年の生徒会長は優軌の姉の雪楽[セツラ]。 その姉が次は君が生徒会長だと数ヶ月前に言われたのだ。 「推薦された次期生徒会長には拒否権なしとか……。まあ、なったからにはやるけどさぁ……」 そんな事を思い出し、ため息まじりに優軌は呟き、廊下を歩いているといつの間にか生徒会室の前まで来てしまっていた。
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