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そんな時、生徒会室のドアが騒々しく、そして勢いよく開いた。
「ウーッス。お疲れっ!」
「うー……。レンレンちょっとうるさい」
「おい優軌、なんで先に行くんだよ。迎えに行くって言ったろうが」
入ってきた3人はそれぞれ桜や優軌と同じ生徒会役員で、
ニコニコしてうるさい男が桜と同じ副会長の能美蓮。
その後ろでうるささに耳に手をあてている小さい少女が議長の西屋華憐。
最後に入ってきた最も常識人ぽい男が副議長の深山雄斗。
そして、この3人に優軌と桜の2人をあわせて今期生徒会の3年生メンバーになる。
「あ、わりい雄斗、完全に忘れてた」
ポットのそばで立ったまま自分の分を一すすりし、全員に対して「お茶いる人~」と問う。
するとまず蓮が素早く手を挙げ、その後にゆっくりと華憐が手を挙げる。
「蓮は緑茶で、華憐はいつもの甘い紅茶な。で残りの2人は?」
いつもなら同じように手を挙げるはずの2人が手を挙げていないのを不思議に感じた優軌に雄斗はさっき買って来たらしいスポーツドリンクを、桜は持参したらしいペットボトルのお茶を机の上におく。
優軌は了解と頷き、蓮と華憐の分のお茶を淹れはじめた。
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